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STILL PLUS
Photo Exhibition

7 人の写真家のモノを見つめる写真展

2019 年4 月20 日(土)~4 月26 日(金) (会期中無休)
11:00 ~ 18:00

Gallery 5610
〒107-0062 東京都港区南青山5-6-10 5610番館 【google map】
Tel : 03-3407-5610
(東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線 表参道駅 B3出口より3分)

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Noritoyo Nakamoto
Photo MOSCOW

ぶらり、初のモスクワへ行ってきました!

2018.5.14(mon) ~ 5.19(sat)
11:00~18:00
※最終日は17:00まで

Opening party
5.14(mon) 18:00~

Gallery 5610
〒107-0062 東京都港区南青山5-6-10 5610番館 【google map】
Tel : 03-3407-5610
(東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線 表参道駅 B3出口より3分)

今回の写真展は全てモノクロームにしよう、と当初は考えていた。
しかし初めて訪れたモスクワは完全なモノクロームの世界ではなかった。

季節が秋から冬へと向かう頃、
私の感じたモスクワを少しアンダー気味に濃度を上げ
深い色合いのカラーで表現してみた。

今から4、50年前、ヨーロッパへは南周りで24時間程かかったが、
後にアンカレッジ経由の北周りができ、随分と時間の短縮がなされた。
更にシベリアの上を飛ぶモスクワ経由も就航され、
幾度となくモスクワにはトランジットで降りたことがあるが、
その地に足を踏み入れたことは一度もなかった。

国交回復直後の中国や東ドイツ、ユーゴスラビア、ブルガリアなど、
社会主義共産国へは雑誌の取材等で何度か訪れており、
その時の印象からモスクワも共産圏の少し暗いイメージを想像していたのだが、
私の予想に反してかの地は明るく開けた大都会であった。

車も多く、テレビコマーシャルを見ていても
共産圏のかけらも感じさせない自由な環境に少し驚かされた。
プーチン大統領もテレビ討論会のような番組に出席しているのを何度か見かけ、
学生との気さくなやりとりや、言葉はわからなかったが明るく自由に話していた。

街の若者のファッションや街の様子も
アメリカや西洋と何も変わらない印象だったのだが、
それは首都であるモスクワだけなのかもしれないとも感じた。

モスクワの街を歩いているとモデルのような色の白い美人が多いことに驚かされる。
以前ファッション雑誌の仕事を数多くやっていた頃、
ロシアから16歳くらいの色白の可愛いモデルが東京へ何人も沢山来ていたことを思い出した。

もうひとつ印象的だったのが夜景の美しさである。
政府関係の建物など建築物を浮かび上がらせる照明の上手なこと。
私も撮影のための照明にはかなり拘っていて、ライティングにはうるさいのだが、
赤の広場やクレムリン、ロシア大学、市庁舎、モスクワ川沿いの照明は本当に綺麗だ。

建築美を生かすライティングが悔しいくらいにうまい!

やはりソ連時代のどでかい建物や広場など、他国にはないスケール感は凄い!
あと気になったのはとんがり屋根、
ロシア正教の玉ねぎ型の丸い教会の屋根や沢山の十字架、
雪が積もらない様にか沢山の尖った屋根の存在感に目を奪われた。

今回、週末にたつ郊外のマーケットにも行ってみた。
そこには地方からの露天商が多くいて、
その人々のファッションや表情が私が想像していた「ロシア」そのものの顔立ち、
服装でモスクワ市内では見かけない味のある
何かロシア映画のワンシーンの様な労働者的雰囲気の人たちばかりで、
夢中でシャッターを押しまくってしまった。

一見いかつい顔をした人々もカメラを向けると照れ隠しなのかわざとおどけた顔をしたり、
手を振ってくれたりと素朴で温かい人たちだった。

マーケットに行って、ロシアの本質と触れあえた気がした。

―中本 徳豊―


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